人事コラム

ある日突然、社員が大量退職。なぜ?

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みなさんはこんな経験はないでしょうか。
新入社員が入社後、一人辞め出すと、どんどんドミノ倒しのように退職を申し出てしまった・・・

社員がある日突然、大量に退職してしまった場合原因はどこにあるのでしょうか。

ある日突然、社員が大量退職したらどうしますか

こんなケースがあります。

ある大手企業では、研修後5月に各支店に配属されます。
研修はあるもの、ネットでのオンライン上の研修。
現場での研修は配属された課に任されていました。
ところが、9月になり、一人ずつ、病気になり会社を休みがちに。
最初は上司もよくあることだと思っていました。
2名が退職を決め、1人がうつ病だと診断されました。
本社の人事部が動き出し原因を調査しました。
すると、少し年上のインストラクターのパワハラが指摘されたのです。
休みがちの時に気が付き、原因を調査していれば、退職したり、病気になることはなかったかもしれません。
上司は「コミュニケーションはとれている」と思ったこと、「新入社員が辞めることは、よくあることだと思っていた」とのことでした。

当時新入社員が辞めるときの理由は「仕事が合わないから辞める」「ほかにしたいことがみつかった」などを挙げていました。
実際は、「目で盗め」というOJTをインストラクターから受けできない場合、パワハラと受け取れる罵声を浴びせられたということでした。

このケースの問題点は、各課に研修の大まかな部分を任されていたこと、上司がコミュニケーションが取れていると思ったこと、大きな問題だと思っていなかったこと、問題が起こった時に、人事部に伝わるまでのプロセスがきちんと詰めれていなかったことがあげられます。

人事部を有効活用して、人材の流出を止めよう

直属の上司がどんなに退職する社員に「なぜ辞めるんだ」と問うても、本音を話してもらうのは難しいでしょう。

なぜ、退職者は本音を語らないのでしょうか。
「円満に退社したい」「理解してもらえない」という気持ちが多いからだと思います。

しかし辞めるにあたって本当の理由は会社にとって改善すべき理由(例えば、「給料が低い」「人間関係」「評価が適切ではない」)が含まれている場合が多々あります。
人事部は育成・採用など会社の中でも「ヒト」を扱う重要なポジションです。
人事部による社員とのコミュニケーションも大事ですが、各管理職とのコミュニケーションは行っているでしょうか。

上司になる人を面接官にしてみよう

今回問題になった上司は、新入社員の不調などは気づいていましたが「よくあることだ」と思い深く考えることはしませんでした。
実際、毎年4月に大量の新人が送り込まれ、この新人は仕事ができないと「誰がこんなヤツを選んだんだ」と文句を言う人が良くいます。
なぜならたいていの中小企業では、社長や経営者幹部などで面接をしているケースが多くあるからです。
そのような上司に配属された新人も、そう思う上司も、ひいては会社にとっても不幸な結末しか起こりません。

上司に採用の権限を与えることで責任感を、また、人材育成を管理職の評価基準項目に入れてしまえば、「仕事」として意欲的に取り組むでしょう。
もちろん、上司が◎をつけた人でも会社が合わないと思った人は採用する必要はありません。
×を付けた場合はわざわざ採用する必要はないでしょう。

管理職全員が有能な評価はできるというわけではないということ

営業がとてもできるすべての社員は、管理職として有能か

答えはNOです!

管理職の仕事は部下の育成だけでなく評価もしなければいけません。
人事評価スキルはマネジメントスキルの中でもとても難しいといわれています。
しかしながら、被評価者である部下の日常を観察し、正しく評価することができれば、「仕事」として、未然に部下の行動や不調にきづくことができるのではないでしょうか。
たいていの企業は人事評価制度を導入し、各管理職に丸投げしている場合が多く、成果や効果をチェックしていない場合が多いです。

そこでオススメしたいのが、人事評価会議です。

営業会議なのでは、どこの会社でも行われています。
しかし、人事についての会議をしている会社は、さほどありません。
なぜでしょうか。
それは、営業は売上など数値化できますが、人事は数値化できない面が多々あるからです。
ですが月に一度でいいので、社長や経営幹部、評価者が集まり、会議を開いていただきたいのです。

管理職(評価者)が人材育成の進捗や毎月管理したり、人事評価制度という「仕事」の中で生まれた部下と上司のコニュニケーションを会議に導入することで、会社内で、現場の実態を確認する仕組みができ、改善点を見出すことが可能になります。

まとめ

退職者の中には、本当に会社の理念に合わないのでやめる方ももちろんいますが、大抵は「人間関係」や「労務面」などで辞める方多いのは事実です。
退職者は「円満に退職したい」という思いからなかなか本音をいうことはありません。

いかに、本音をくみ取って会社の改善の糧にするかは、人事部や上司の協力があってできることです。
いかに「仕事」として取り組むか、今一度考えてコミュニケーションをとってほしいと思います。

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  • この記事を書いた人
大橋 高広

大橋 高広

株式会社NCコンサルティング 代表取締役社長|人事コンサルタント・社外人事部長&社外CHRO・ビジネス作家|あなたの会社の採用・育成・定着を強くする人事のプロ|人事評価制度と面談が得意|最近はブランディングとマーケティングのご相談も急増中|著書重版|現状維持は衰退|プラス思考の方と互いに高め合っていきたい|新刊執筆中

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