人事評価

人事評価コメントを変えるだけで劇的にモチベーションあげる方法とは

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人事評価を語る上で避けて通れない道の一つが、「評価シートへのコメント」です。
評価シートに適切なコメントを書き入れることによって、部下の今後のモチベーションの増減に大きな影響を与えます。

今回の記事では、部下に適切な評価を与えることで、しっかりとモチベーション向上とスキルアップを促すことができるコメント方法について解説していきたいと思います。

評価ポイントは可能な限り具体的にする

評価コメントを下す際に、まず大前提として抑えておいてほしいことが、できるだけ具体的に評価ポイントを抽出して書くということです。

人事評価コメント具体的に書くべき理由とは

人事評価において、評価する側が、

  • どのような点が人事評価に値する部分なのか
  • 改善すべき部分はどこか

ということを具体的に表現することによって、現場社員の認識との整合性を確保することができます。

人事評価コメントを抽象的に書くと何が起こるか

コメントを抽象的に書くことで、評価の要因が少なすぎたりすると、部下は「自身の業務が適切に評価されていない」と感じ、評価した上司に対しても、職場に不満を持ってしまうことにも繋がります。
また「何処を改善すればいいのか」ということが不明瞭なままで終わってしまうため、改善されないままで終わるでしょう。

社員の達成したことが非常に高評価に値するものであった場合、それをただ単に「素晴らしいものだった」と、ぼんやりと評価を下されたとしても、評価を受けた本人は「何がよかったのか」ということを認識することができません。
人事評価のコメントをみた部下から質問が来た場合に、きちんと根拠をもって説明できる文章を書くようにしましょう。

明確な評価をすることで、部下も次の取り組み生かせ、また上司に進んで相談しようと考えるようになります。

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プラス評価とマイナス評価のバランスを取る

評価コメントを書く上で更に気を付けておきたいことは、ラス評価とマイナス評価のバランスを適切に取るということです。

「褒める」ことの難しさ

「褒められて伸びるタイプ」と自称する人はよく居ますが、人は基本的に褒められることで向上心が湧くものです。
褒めてプラス評価を下すことで、社員に自己効力感を持たせることは、普段中々口では直接言えないことを伝えることできる評価コメントにおいては、非常に意義深いことだ言えます。

一方で、「ただ褒めちぎる」ということを単純に繰り返すだけでは、適切な評価を下すことができているとも言えません。

本当は改善すべきなのに「これでいいんだ」と思い込んだまま行動してしまいますし、人によっては褒めちぎられてばかりいることに疑念を持つこともあります。

特に昨今では「成果主義」というカルチャーを掲げる企業も増加傾向にありますが、成果を第一としている以上、成果を出せていない社員に対しては、肯定的に評価するポイントを見つけることは困難です。

社員が出した成果あるいは達成度をきちんとフィードバックした上で、具体的な評価コメントをすることを心掛けましょう。

マイナス評価から始まり、プラス評価で締める

「具体的な評価点を踏まえた上で、適切に褒める」ということを念頭に置いた上で、ではマイナス評価はどのように加えれば良いのでしょうか。

結論としては、「最初にマイナス評価をしてからプラス評価コメントを加えていく」という順序が適切であると言えます。

人は最後に言われたことが、その後もずっと頭に残り続けます。

仮にコメント上でマイナス評価を結論で下されてしまうと、「結局自分は低評価だったのか」という印象が社員の中に残ってしまいます。
そうなってしまっては、今後のモチベーションもどんどん下がってしまいますよね。

そのような事態を避けるために、評価コメントはプラス評価で締めくくるというルールを徹底しましょう。

最初にマイナス評価を下す際のコツ

たとえば、全体的には評価の高い社員に対して、あえてマイナス評価に繋がった「小さな欠点」を少し指摘してから、「それを除けば非常によくできていた」というプラス評価のコメントをしていくと、部下のモチベーションアップに繋がります。

コメントの最初から、いきなり「この点とこの点が全くできていない」というストレートな表現をしてしまうと、部下にとっては、評価レポートを読むことにプレッシャーがかかるので気を付けたいところです。

マイナス評価とプラス評価の"アメとムチ”を上手く使いわけながら、部下が更に頑張りたくなるような評価をしていきましょう。

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評価コメントの例文

「具体的な評価ポイント」と「マイナス評価とプラス評価のバランス」を踏まえた上で、適切な評価コメントの一例を紹介しておきましょう。

例:営業社員へのコメント

目標達成度105%という数字は評価に値する。一方で、より高い目標に対する向上心を持てるかどうかという点が今後の課題でもある。

日頃から目標数値から逆算して行動しており、目標未達ということがない点は、自己管理能力の高さと努力がうかがえる。
一方で、これまでの営業成績を分析すると、120%以上の数値を達成した経歴が見られない。
これまでの目標達成度の傾向からすると、不可能な数字ではないと考えられる。これを課題と考え対策を考え取り組んでほしい。

顧客からの評価も高く、安定した契約率を記録しているため、今後さらなる上位顧客への対応を期待できる。
また、チームメンバーと日頃から積極的にコミュニケーションを図っており、チーム全体の士気向上と営業成績の達成に貢献していると見られる。

自身の能力の高さを自覚した上で、今後は更なる高い目標を掲げていくことを期待する。

例:事務社員へのコメント

前期よりも納期遅れを20%削減は評価に値する。
一方で、より事務的なこまごまとしたミスなどに対する対処について向上心を持てるかどうかという点が今後の課題でもある。

日頃から課員を巻き込み、ミスや納期遅れ等の原因についてミーティングを行い分析を行い、前期の目標を達成している点はマネジメント能力の高さがうかがえる。
一方で総務課による細かなミスが年間数件発生している。
数字ではなかなか見えにくい部分であるが例年減少傾向にない。マネジメント能力でこの問題を解決できると期待している。

チーム全体のことを考え、研修を自主的に開催したり、マニュアルを作り、部下への人材育成を実践しており社内からも評価が高く長期的な目線でも会社の利益に寄与しており、今後も期待できる。
その意味でも、チームの士気を高める重要な人材であると考える。

自身の能力の高さを自覚した上で、今後は更なる高い目標を掲げていくことを期待する。

文頭で「課題」という少しのマイナス評価から始まりつつも、営業成績の達成度や顧客からの評価、社内からの評価、チームへの貢献度といった具体的な点をコメントしています。
評価対象になる社員が、普段どのような基準で行動しているかということを観察あるいは推測しながら、プラス評価を加えていくことがポイントです。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

部下への評価コメントは人事評価制度の中でも明確に言語化された部分です。
社員のモチベーション維持に大きく関わる大事なポイントの一つになります。
また、人事評価は今後の上司と部下の関係性を決めるイベントになります。
「具体的な評価ポイントを上げる」「少しのマイナス評価からプラス評価で締める」という基本的な構造を意識してレポートを作成してほしいですね。

適切なコメントができているかどうかで、評価側や職場への満足度につながり、離職を防ぐことに繋がります。
部下から問われても明確に説明できるコメントを記載するようにしましょう。

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  • この記事を書いた人
大橋 高広

大橋 高広

株式会社NCコンサルティング 代表取締役社長|人事コンサルタント・社外人事部長&社外CHRO・ビジネス作家|あなたの会社の採用・育成・定着を強くする人事のプロ|人事評価制度と面談が得意|最近はブランディングとマーケティングのご相談も急増中|著書重版|現状維持は衰退|プラス思考の方と互いに高め合っていきたい|新刊執筆中

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