社内のコミュニケーション活性化!ランチミーティングのススメ

会社でのランチタイムは、業務の能率をアップするための重要な休息時間です。
最近では、その時間を活用した「ランチミーティング」が注目を集めています。

ここでは、社内コミュニケーションの活性化につながるランチミーティングのメリットや具体的な流れをご紹介します。

ランチミーティングとは?

ランチミーティングとは、「ランチ」と「ミーティング」を掛け合わせた言葉で、ランチタイムを活用して社員同士のコミュニケーションを図る企業の取り組みです。

社内会議では発言しにくいような内容でも、ランチミーティングでなら気軽に意見交換をすることができます。

ランチミーティングが注目されている理由

「働き方改革」が推進されている昨今、企業には「長時間労働の是正」や「柔軟な働き方ができる環境の整備」が求められています。
その一環として、ランチミーティングを取り入れる企業が増えています。

これまで、夜に行われることが多かった社内コミュニケーションの場をランチタイムに充てることで、育児や介護に携わる時短勤務社員など多様な働き方をしている社員の参加も促すことができます。

近年ではお酒が飲めない人や終業後のプライベートな時間を大切にする人が増えてきているようで、社員同士の親睦を目的とした「飲み会」は、敬遠される傾向にあります。

調査会社のマクロミルが行ったアンケートでは、約86%のフルタイムワーカーが夜の飲み会に何らかの不満を持っていることが明らかになりました。
その理由として、「懇親会をランチタイムの短時間で終わるとありがたい」、「プライベートの時間が確保できる」などといった声が挙げられました。

【参考】飲み会じゃなくてランチで良くない?会社懇親会の不満を解消する「部ランチ」導入企業が増加傾向に

ランチミーティングのメリット4つ

ランチミーティングをすることで得られるメリットを見ていきましょう。

社内の活性化が期待できる

時間が限定され、リラックスした雰囲気のなかで過ごせるランチミーティングでは、普段はプライベートの話をしないような同僚や上司との会話も弾むことがあります。

こうした交流をすることで、仕事の立場に関係なく意見交換やコミュニケーションが取れるので、社内の人間関係が良くなり、コミュニケーションの円滑化が期待できます。
ランチミーティングを通して、社員同士の親睦が深まり、社内の活性化にもつながります。

社員同士の情報交換の場になる

ランチミーティングでは、社員同士の情報交換の場になるメリットもあります。

仕事中はなかなか業務以外の話ができないものですが、和やかな食事中であれば、仕事に関係のないことでも気軽に聞くことができます。
また、会社では相談しにくい悩みや不安なども気楽に共有しやすくなるので、問題解決に結びつくこともあります。

企業アピールや話題づくりになる

ランチミーティングの食事代は企業が負担することが多く、社員の福利厚生としても大きなメリットとなります。
こうした取り組みは、社員の柔軟な働き方を後押しする施策として、企業の話題づくりにもなりますね。

必要経費にできる

ランチミーティングにかかった昼食代は、「会議費」として経費に計上ができます。

会議室の場所は問われないため、社内の会議室はもちろんのこと、レストラン等で行っても差支えありません。
その際に提供されるランチや弁当に関しては、会議に関連するものとして会議費に含まれます。
全額支給でなくとも、福利厚生費として飲食費の一部を負担できる場合もあります。

ランチミーティングの流れ

実際にランチミーティングを開催する際の流れを確認しておきましょう。

事前準備

開催前の事前準備は、ランチミーティングを成功させるために重要なステップです。

目的の共有

ランチミーティングを行う前に、あらかじめ「社内のコミュニケーションを深めること」「意見交換をスムーズに行うこと」などが目的であることを社員に共有しておきましょう。

目的を明確にすることで、「強制的に会議に参加させられた」などのような不満や誤解の発生を防ぐことができます。
あくまで「食事をとりながらカジュアルに意見交換する場」という認識を合わせておくことが大事です。

予算の設定

前述したように、ランチミーティングにかかった飲食費は、会議に関連づけられるので会議費としての計上が可能です。

経費扱いできるとはいえ予算を決めておかないと、ミーティングごとで金額が異なった場合に不公平感が生まれてしまいます。
飲食費の予算設定を事前にルール化しておくことで、スムーズな開催が期待できます。

参加メンバー選び

ランチミーティングは、部署ごとや職種ごとに行うケースが多いです。
しかし、そうすると毎回同じような顔ぶれとなってしまうので、社内全体の情報交換やコミュニケーションを活性化するためには、参加メンバーをランダムに選ぶと良いでしょう。

開催日の決定

突発的に開催すると参加できない社員が出てくる可能性があるため、参加メンバーにスケジュールの確認をした上で開催日を調整しましょう。
参加者の負担にならないように開催頻度には注意しなければいけません。

場所選び・予約

社外で行うランチミーティングの場合、参加人数やミーティングの目的に合わせて場所選びをする必要があります。

話しづらい内容や相談ごとがあれば、騒がしいお店は避けて個室のあるレストランをおすすめします。
少人数であれば、予約なしですぐに入れることもありますが、大人数になると入れない場合があるので注意しましょう。

労働基準法違反に注意!

ランチミーティングを休憩時間に行うと、労働基準法の違反になる場合があります。
労働基準法第34条3項によると、「休憩時間は、労働者がその時間を自由に利用できることが必要」であると定められています。
このリスクを防ぐためには、「参加は任意」とするか「ランチミーティングに充てた時間分、別に休憩時間を取得させる」といった対策が必要になります。

開催当日

ランチミーティング当日は、次のようなポイントに注意しましょう。

会議内容の記録を取っておく

ランチミーティングにかかった飲食費を会議費として経費に計上するためには、客観的に会議が行われたことが分かる記録を取っておくことが大事です。
議事録には開催日時、参加メンバー、場所、ミーティングの内容を載せておくようにしましょう。

領収書は必ず受領する

意外と忘れてしまいがちなのは、会計時に受領する領収書です。
領収書がないと、経費に計上することが難しくなりますので、必ず受け取りましょう。
領収書を保管する際は、ランチミーティングによる飲食費と分かるようにメモを添えておくと安心です。

開催後のフィードバック

継続的にランチミーティングを開催する場合は、参加メンバーから感想などのアンケートを取り、フィードバックを行いましょう。
改善点や意見を聞くことで、次回以降ブラッシュアップした内容にすることができます。

また、会社のイメージアップのために、ランチミーティングの効果測定をしておくのも良いでしょう。
効果があった場合は、全社的に取り組みを広めていくべきです。

まとめ

ランチタイムを効率的に活用するランチミーティングは、注意すべき点もありますが、うまく利用すれば社員同士の親睦を深めたり、モチベーションを高めたりする効果があります。
社内のコミュニケーションを活性化するイベントとして、ランチミーティングを取り入れてみてはいかがでしょうか。

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大橋 高広
株式会社NCコンサルティング 代表取締役社長|人事コンサルタント・研修講師|東洋経済オンライン記事投稿・日本経済新聞での書籍紹介│新刊『リーダーシップがなくてもできる職場の問題30の解決法』(日本実業出版社)Amazonランキング「マネジメント・人材管理」6位│その他著書『バカはブラック企業に入りなさい』(徳間書店)、『人事部のつくり方』(主婦の友社)│人事制度の設計と運用・管理職研修・職場改善研修・新卒研修・若手社員研修など「人事評価制度の設計と運営」を軸に、「組織文化形成・管理職育成・職場改善」など人事全般に関するサポートを提供