採用

面接官の心得「採用難の時代、これだけは知っておこう!」

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少子高齢化により、優秀な人材の採用は中小企業にとっての「死活問題」であり、採用競争に敗れた企業は淘汰される時代を迎えました。
このような採用難の時代を生き抜くための心得とは何でしょうか?
それは「面接官の心得」と言っても良いのです。

人手不足倒産が増えている

大手信用調査機関の調べでは、「人手不足」が原因の倒産は2013年1月~2017年6月の約4年半で計290件発生しています。
しかも深刻なのは、直近半年の件数が4年前の同時期と比較して、約2.9倍に膨れ上がっていることです。

また、倒産した企業の負債額を見てみると、1億円未満の割合が137件と全体の約47%(137÷290)となっていることから、人手不足倒産した企業のおおよそ2社に1社は小規模企業だと言えるでしょう。

これだけでも十分ショッキングな数字だと思われますが、この数字は「氷山の一角」となる可能性もあります。
というのも、日本商工会議所が行ったアンケートによると、「人手が不足している」と回答した中小企業経営者は全体の6割を占めたのです。

つまり、人手不足倒産は今後ますます増える可能性があるということなのです。

「人手不足」を肌で感じる場面は多いと思いますが、改めて自分の会社がこの荒波に飲み込まれないための対策が必要なのではないでしょうか。

中小企業が行う人手不足対策とは?

中小企業が行う人手不足対策は2つしかありません。

  • 社員を辞めさせない
  • 人材を採用する

「マイナス」を減らし、「プラス」を増やすしかないのです。

まず、「社員を辞めさせない」についてです。
社員が会社を辞める理由の多くは「人間関係」や「仕事内容」など、突き詰めると「労働環境」ということになります。
大企業で働く人は、「大企業で働くこと」そのものに意義を感じていますが、中小企業においては、全く異なるのです。
中小企業の社員は「中小企業で働くこと」自体に意義を感じているわけではなく、仕事内容をはじめとした「労働環境」に関心が高いといえます。

従って、労働環境を良くするための「人事制度」の構築、改善が必要となるわけですが、一朝一夕にできるものではありません。
ということは、現時点の会社において「会社に合わない」人を採用したことが、結果的に社員を辞めさせることにつながっていると言えるのではないでしょうか。

つまり、今すぐできる人手不足対策は「採用」に力を入れることなのです。
「採用」を強化することで、「プラス」を増やすことはもちろん、「マイナス」を減らすことができるのです。

採用の強化は面接官の心得に通じる

採用において最も強化すべきことは何でしょうか?

「待遇」を挙げる経営者も多いのですが、これは会社にとっても大きなリスクになります。
必要以上の待遇を提示することは、会社の体力を弱め存続自体を危うくするだけでなく、現社員との「格差」を生む可能性もあり、社内を混乱させる要因にもなりかねません。

これでは、本末転倒なのです。

採用で最も大切なことは、「面接」です。
面接は、採用前に「人となり」を直接確認できる唯一の場です。この場をいかに活用して「会社に合う人材」を獲得するかが採用の最も肝になるところなのです。

参考記事⇒中小企業の採用担当者に知っておいてほしいこと

一方、この考え方は「面接を受ける側」、求職者にも言えることなのです。
会社側の人間と直に話ができる唯一の機会であり、「この会社に入りたい!」、あるいは「こんな会社には入りたくない!」の分かれ目にもなってしまうのです。

次のアンケート結果をご覧下さい。

グラフ

※出典:エン・ジャパン株式会社、「10人中8人が「この会社に入社したくない」と感じた「嫌な面接」経験あり!|嫌われる面接!15の理由」(2017年5月10日発表)

会社側が「会社に合う人材」を求めるのと同じように、求職者も「自分に合う会社」かどうかを面接官の態度・言動から判断しようとしているのではないでしょうか。

つまり、「合う社員」を採用する第一歩は「面接官の心得」から始まると言えるのです。

面接官の心得:態度

  • 会社の代表
    大企業では「インターンシップ」と呼ばれる就業体験を行い、求職者は多くの会社側の人間と接する機会もありますが、中小企業のほとんどでは面接官としか会う機会はありません。
    つまり、面接官=会社なのです。
  • リスペクト
    「採用する側」と「採用される側」と考えた場合、ついついやってしまうのが、いわゆる「上から目線」です。
    しかし、多くの会社がある中で就職先として選んでいただいた感謝の念は、決して忘れてはいけません。
    敬意を持って、誠実な対応を行わなければならないのです。
    もちろん、現代が「売り手市場」であるからといって、面接官が必要以上にへりくだる必要もないのです。
  • 雰囲気づくり
    面接という空間は、独特の雰囲気を伴っています。自分が求職者だったときを思い出してください。
    そんなとき、ちょっとした会話から場が和み、気持ちが落ち着いた経験はないでしょうか。
  • 表情
    中小企業では面接官とはいえ、それ以外の仕事を抱えているケースも少なくありません。
    しかし、疲れた表情、悩んだ表情には気を付けてください。

面接官の心得:質問・会話

  • 履歴書の確認
    当たり前のことですが、履歴書などの事前提出資料には必ず目を通し、質問事項をまとめておかなければなりません。
  • 意図不明な質問
    特に注意が必要なのが、聞いてはいけない事柄に対する質問です。
    主なものを列挙しました。
    <本人に責任のない事柄>
    ・本籍地や出生地
    ・家族の職業・収入
    ・住宅状況(間取り、一戸建・マンションなど)
    <本来自由であるべき事柄>
    ・宗教
    ・支持政党
    ・尊敬する人物
    ・購読している新聞、愛読書
  • 会話
    マニュアル通り、流れ作業になってはいけません。
    質問に対する回答内容によっては「なぜ、そう思ったんですか?」といった深堀も必要です。
    また、求職者が話をしているにも関わらず、それを遮る行為も厳禁です。

まとめ

いかがですか。

今はインターネットを利用して簡単に情報が入手できる時代です。
従って、求職者も会社に関する情報は事前に調べ上げている可能性が高いと思います。
中には口コミサイトなどに代表される、曖昧な情報までもが参考にされているかもしれないのです。

逆に言うと、そのような時代だからこそ、実際に現場でしか分からない情報、つまり面接官の立ち居、振る舞いが重要視されているのかもしれません。

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  • この記事を書いた人
大橋 高広

大橋 高広

株式会社NCコンサルティング 代表取締役社長|人事コンサルタント・社外人事部長&社外CHRO・ビジネス作家|あなたの会社の採用・育成・定着を強くする人事のプロ|人事評価制度と面談が得意|最近はブランディングとマーケティングのご相談も急増中|著書重版|現状維持は衰退|プラス思考の方と互いに高め合っていきたい|新刊執筆中

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