しかし、中小企業の方が、従業員規模や承認フローを考えれば、大企業よりも改善しやすい傾向があります。
3つの特徴の中には、疑問に感じる方もいらっしゃるかと思います。
本記事では、人が育たない会社の共通する特徴である3つの本質を解説していきます。
"上司も部下も育たない職場"は
従来の教科書通りの研修では改善しません
人が育たない会社は本質を捉えていない

冒頭にご紹介した特徴は、一度でも聞いたことがある内容や既に実施されている経営者や上司も多いかと思いますが、本質を理解している人は少ないといえます。
例えば、特徴のひとつとして挙げた「パワハラ教育をしていない」という点があります。
この言葉だけを聞くと、「このご時世に何を言っているんだ?」と思われる方は、正しいと言えます。
もちろん、私、大橋さんもコンプライアンス違反となる暴力や人格否定といったパワーハラスメントは断固として反対しています。
しかし、このパワーハラスメントはあくまで弁護士の視点、つまりはコンプライアンスの視点でのみ語られています。
上司や部下が成果を出すためには、プレッシャーが必ず必要となります。
そういった観点から上司や部下を育成する上では、「パワーハラスメント」は「本当に全てが悪」なのでしょうか?
私は、人材育成の観点から現在のコンプライアンスでがんじがらめになっている職場において、再考するタイミングが来ているのではないかと考えています。
2025年の「新語・流行語大賞」年間大賞に選ばれた、高市早苗首相(当時・自民党総裁)が発した言葉「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」は、賛否両論が渦巻きました。
もう一度、言います。
反対一辺倒ではなく、賛否両論が起きました。
ワークライフバランスを重視する現代の風潮とは逆行すると言われつつも、「もっと働きたい」「もっと働いてほしい」と考える労働者や経営者から支持する声も聞かされています。
このように表面上の言葉や考えではなく、「本質は何か?」を考えることが、人材育成の面でも非常に大事となります。
"エース社員・人が辞めていく職場"は
幹部職員・管理職育成が欠かせません
パワハラの教育をしていない

「パワハラの教育をしていない」と聞くと驚かれる方も多いかと思いますが、この言葉の本質は何かを掘り下げていきましょう。
2025年現在、多くの現場で「人材育成の空白」が生まれています。
その原因は、企業が提供するハラスメント研修の「型」にあります。
多くの研修は弁護士的な視点、つまり「何をやったらアウトか」という法的リスク回避に終始しています。
もちろん、コンプライアンスの観点の研修は必要です。
しかし、「どうすればパワハラにならずに厳しく育てられるか」という実践的な管理職研修を実施している企業はほとんどありません。
その結果、現場の上司たちは「下手に指導して通報されるくらいなら、何も言わない方がマシ」という、事実上の人材育成を放棄しています。

つまり、「上司がパワハラを恐れずに教育する方法を理解していない」ということです。
現実的な問題として、(教育面での)パワハラする人を全員クビにしたら、会社は潰れます。
全てのハラスメントを同列に扱うのではなく、特に「育成の過程で起こりうる摩擦」を切り分け、そこを乗り越えるコミュニケーション力を教えるべきです。
重要なのは、パワハラ教育を「コンプライアンス」の枠から「部下指導」の枠組みへと再定義することです。
大切なことは、パワハラを他のハラスメントと同列にしないことです。
世代間ギャップを理解していない

「若者像」を更新できない、アップデート不全は組織を停滞させます。
「最近の若者は……」という言葉が、ビジネス現場では致命的な経営リスクに直結しています。
人が育たない、あるいは人が集まらない企業の共通点は、世代間ギャップを「単なる価値観の違い」として片付け、その背景にある文化的な文脈を理解しようとしない姿勢にあります。
若手世代のカルチャーを無視した育成プランや組織施策は、彼らにとって「自分たちの言語ではない、異国のルール」を押し付けられているのと同じです。
本質的な理解がないまま進める人材育成は、育成どころか、優秀な人材からの「静かな離職」を招くだけです。
経営者や上司が陥りがちなポイントは、テレビやネットのニュースをなぞっただけの、表層的な情報収集です。
「タイパを重視するらしい」
「褒めて伸ばすのが良いらしい」
といったステレオタイプな情報をいくら咀嚼しても意味はありません。
有効な情報収集とは、現場で日々若者と接し、彼らの葛藤やモチベーションの源泉を肌で感じている「当事者」から直接耳を傾け、組織のあり方にフィードバックすることです。
労働人口が劇的に減少する中で、「若者が会社に合わせる」時代は終わりました。
定期的に彼らの文化圏に深く入り込み、自分の目を通して自社の教育制度を再設計し続ける。
「絶え間ない調整」を怠る組織に、未来を担う人材は育ちません。
1on1ミーティングの教育ができていない

1on1ミーティングを実施している中小企業も増えていますが、その多くが本質を理解しないまま、無意味な雑談と面談シートを棒読みしている上司が多いと言えます。
間違いなく言えることは、1on1ミーティングは、これからの人材育成の絶対的なスタンスとなります。
しかし、多くの企業でこれが「形だけの苦痛な時間」に成り下がっています。
最大の要因は、現在マネジメントを担う35歳以上の層が、自分自身が1on1ミーティングを受けて育った経験がないこと
かつての「上司や社長の背中を見て盗め」という環境を生き抜いてきた上司(特にプレイングマネージャー)にとって、突然「1on1シート」だけを渡しても、1on1ミーティングが機能するはずもありません。
経験のない上司が1on1ミーティングに臨むと、共通の話題を探して「最近どう?」と中身のない雑談で終わるか、あるいはシートの質問項目を上から順に読み上げるだけの「面接」になってしまいます。

これでは部下の本音を引き出すどころか、心理的距離を広げるだけです。
1on1ミーティングの重要性を座学で説いても、現場は変わりません。
必要なのは、専門家(人事コンサルティング)の指導のもとで行う徹底的な「ロールプレイング」です。
自分が発した言葉が部下にどう響いたのか、傾聴の姿勢はどうだったのか。
人事コンサルティングにロープレ(ロールプレイング研修)を通じて、フィードバックを受けることが大切です。
自分の1on1ミーティングを客観的に評価され、修正するプロセス(フィードバック)を経て初めて、上司の対話技術が身につきます。
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「人が育たない」という課題は中小企業よりも、大企業の方が大きな問題を抱えています。