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もっとティール組織を知る、セルフマネジメントの活用例

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ティール組織は今話題ではありますが、実際どのように活用をどのようにしているのでしょうか。
今回はティール組織の3要素の中の一つ自主経営(セルフマネジメント)を深堀りしたいと思います。
もっとティール組織を知る、セルフマネジメントの活用例をご紹介します。

ティール組織を知るセルフマネジメントの極意

ティール組織とは、ハイポジションからの指示で動くのではなく、個々の存在目的に合わせて動きだす組織です。
詳細は、「組織変革で考える今話題のティール組織はなぜ生まれたのか。」をご覧ください。

ティール組織の三要素の一つである自主経営(セルフマネジメント)とは何でしょうか。

これは、従来の垂直方向のピラミッド組織を捨て、階級なくし、同じ組織に働く仲間との関係性を重視することです。

上司や管理職等の階級は、組織内の個人的な野望や政治的な駆け引きが浮き彫りになってしまします。
出世するために誰かの派閥に入る等です。このような組織では、職場とプライベートの顔を切り離し、本来持っている力を出し切れない人々が多いといっても過言ではありません。
かといって、以前紹介した、多元型組織では、権力の不平等をなくし、組織ピラミッドの最下層の人々に意思決定を担わせようとしているものの、実際、組織のトップにいるものが自分の権力の一部を譲れるほど簡単ではありません。
では、権力がゼロサムゲームでなかったらどうなるか、誰しもが強い権力を持てる組織構造であればどうか。
これがティール組織であり、セルフマネジメントの考え方です。

職場で必要なのは、自分らしさを見失わずに売る前、有意義な目的を目指しながら同僚たちと仲間意識をはぐくめる環境が大事なのです

では、そんな組織は存在するのでしょうか。

事例紹介

ティール組織はまだ世界的に見てもとても少ないのが現状です。
また3要素すべてを導入しているところはわずかしかありません。
今回は、ティール組織の本でも紹介されいるセルフマネジメントを導入した組織として有名なオランダの在宅ケアサービス「ビュートゾルフ」をご紹介します。

達成型組織からティール組織へ変化した事例

ビュートゾルフ(オランダ) 地域密着型の在宅ケアサービス

2006年にヨス・デ・ブロックによって設立されました。ある看護機関で10年の経験を積み彼の経験をもとに、新しいパラダイムを導入し従来の達成型組織からティール組織へケアのあり方と組織構造を変えてしまいました。

オランダでは、19世紀以降に在宅ケアサービスを提供する地域看護師がおり、ホームドクターや病院と今まで連携してきました。
ビュートゾルフができるまで既に、1990年代に自営業の看護師を組織化した集団が存在しました。
これは画期的な仕組みで、看護師はここに所属すると別の看護師に仕事を引き継ぐこともでき、また病状について相談でき、互いに補完できる組織で注目されていました。

従来の地域看護師集団ー達成型組織

この従来の組織が、達成型組織になったのは設立してから5年ほど経過してからです。
新規顧客の開拓者が、現場の看護師のケアサービスに区営を出すようになりました。
また、サービスの時間の短縮のため、プランナーが採用され、看護師のスケジュールを管理するようになりました。
また処置の時間を細かく決められました。そして患者は商品になってしまったのです。

看護師たちの想い

現場の担当者は管理職が設定するスケジュールで動くため患者一人一人の状況を知らずに接していきます。また引継ぎが十分になされないことが起こりました。看護はお金持ちになるためではなくケアを求めている人へ看護するために働いているんだと矛盾を感じ始めたのです。

ビュートゾルフはこの従来の組織の問題点を解決するために、設立し、2006年から7年で10人から7000人成長させました。

ビュートゾルフがティール組織へ変革できた特徴

なぜティール組織へ変革できたのでしょうか。
そこには4つの特徴がありました。

1)チームにリーダーはいない

看護師たちは10人から12人のチームに分かれ50人の患者を受け持っています。
チームの規模を拡大するのか分けるのか、自分の業績生産性についての議論もチーム内で行い、重要な判断は集団で決めています。

2)上司はいない

チームは自治組織であり、方針や課題解決、計画やメンバーの実績評価はリーダー一人に負わせるのではなく、チームで分担しています。
上司がいないためわざわざ御伺いを立てる必要もありません。
もちろん、このような自然発生的にセルフマネジメントが生まれることはないため、ビュートゾルフでは、セルフマネジメントが実践的で機能するために必要なトレーニングや指導、ツールをチームに提供しています。
これにより、上司やリーダーがいなくとも、健全で効率的な集団の意思決定ができるようになっています。

3)ミドルマネジメントも存在しない

チームに管理職というポジションは存在しません。
たくさんのチームを統括するマネージャーも存在せず、その代わり「地域コーチ」が存在します。
このポジションは、チームに対しての意思決定権もなく、また、チームが判断したことへの責任もありません。
責任を持たせてしまうと自分の成績や評価が気になり、現場に介入してしまうからです。
ただ、サポートをするだけのポジションであり、既存のピラミッド型組織でなされる権限の垂直伝達が存在しないのです。

4)バックオフィスは最小限

ビュートゾルフでは、7000人の看護師に対して、バックオフィスは30人しかいない。
それは、ほとんどのバックオフィス機能がチームに権限移譲されているからです。
例えば、採用活動もチームに任されています。現場で採用したほうが、必要な人材を得れやすいと考えているからです。

このような組織のリーダーに求めれていること

セルフマネジメントを導入するということは、管理できないと感じる方もいます。
ですが、実際運営はうまくいっています。
現場が自主的なモチベーションのもとに勝手に動く組織を作るには、リーダーは以下の2点を信頼することが大事です。

  1. 規模の経済よりも「モチベーションの圧倒的な向上」の方策に信頼すること
  2. ミドルマネジメントの権限を現場にすべて委譲した後は、スタッフ機能が現場をコントロールできるという概念を捨てること

まとめ

いかがでしたでしょうか。

日本でも多くの企業が達成型組織だと思います。
なかなか組織にティール組織を導入するのは難しいでしょう。
管理職が必要なくなってしまうのでないかと危惧される方もいますが、上記で説明した通り、社内で自身価値観にそうポジションを作ることは可能です。

セルフマネジメントを導入することは、組織にあたらな変革が起こると同時に成長が見込めます。
ぜひ検討してみてください。

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大橋 高広

大橋 高広

株式会社NCコンサルティング 代表取締役社長|人事コンサルタント・社外人事部長&社外CHRO・ビジネス作家|あなたの会社の採用・育成・定着を強くする人事のプロ|人事評価制度と面談が得意|最近はブランディングとマーケティングのご相談も急増中|著書重版|現状維持は衰退|プラス思考の方と互いに高め合っていきたい|新刊執筆中

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